問題点

住民が感じている問題点

すでに多くの報道および国交省主催の説明会や国交省ニュースレターなどで港区上空を羽田空港にむけた複数の進入路帯とした計画が既定事実のように広報され続けています。

最近に至り港区の住民の多くの方々が羽田空港複数進入路帯の計画を具体的に見聞きする機会が増えて、当然のことながら日常生活を脅かす重大なことであると気付き、同時に具体的な被害内容がどのようなものか予測できる材料が一向に提示されないこと、ならびに国交省が何ら真摯な議論や対応策も検討しようとしないことに不安と不信感を増大させております。

(ア) 騒音問題

住民が抱いている不安や疑問:

① 国交省は2メートル先の距離に止まっている蝉の音、あるいはパチンコ店内の音量程度とも表現されていますが、通常の会話も成り立たずTV やステレオの音もほとんど聞こえない住宅環境で暮らせということを強要されるのはたまらない憤慨を禁じえません。

② 同様な前例として英国ヒースロー空港の騒音問題の実体被害調査では住民の身体的・精神的影響が報告されており、特に乳児や幼児あるいは高齢者の発病を誘発して居るとの報告例がある。同様の被害想定を前提に議論され検討されないのは将来を担う子供や労働者の健康被害への悪影響は計り知れず不安ばかりが募ります。⇒ レポートから正確な表現をピックアップしていただきたい。

③ たまに飛来するならまだしも、二本の平行進入路帯を2 分に一機と3 分に一機の割合で侵入してくると聞く。進入路の高度も幅も進入間隔もまちまちで、この状況が住民の頭上で毎日毎日出現する騒音下での生活環境を想像できず、背筋が凍る思いがするのはわたしたち住民だけでしょうか?それに耐えろと言うのでしょうか?なぜなんの為にという疑問が湧きます。

④ 羽田空港は陸路を飛ばさない、海上を空路にすると国が住民に約束したのはつい40 年前です。安全第一の航空行政において住宅密集地をわざわざ選んで空路設定する大儀と名分は何でしょうか?羽田案は世界の常識的な危険回避の考えや住民の健康の質的確保を掲げる世界の潮流に逆行する蛮行案であると思います。住民は青天霹靂であるこの計画に大いなる落胆を抱いています。政治はこのような高所大所から50 年先の首都圏の在り方が論ぜられることを願っているのです。

⑤ 地方空港と羽田空港の棲み分けや成田空港と羽田空港を15 分で繋ぐ交通インフラなど将来に向けた日本の空の行政の姿が語られないのはなぜでしょうか?住民の納得はそのような視点での説明を求めています。

(イ) 落下物問題

住民が抱いている不安や疑問:

① 新聞報道や国交省の説明ではこれまで落下物の発生は頻繁(国内航空会社のみで確認できたものだけでも年間55 件発生、海外航空会社を含めた実数は不明)に起きて居りそれを防止する手立てはないと断言されています。しかももっともその発生の確率が高いのは港区上空が最大で、次いで目黒区と品川区であるとのことです。

② 住宅密集地であり人口密度が稠密な港区で落下事故が起きないような対策はないのです。このように高い確率で降り注ぐ落下物を予想しながら日々の生活をせよとは住民はどうしても納得できない。なにか知恵を授かりたいです。

③ 国交省は落下物がなきようにすべての国内外航空会社に点検整備をこれまで通り通達をだすのが唯一の対策と他人任せです。車輪を出すときに最も高い頻度で発生する落下物の防止対策はありません。常に危険と同居することに甘んじろと言われても生命の危険に直結する事実に目をつぶることは、子どもや家族そして住民としてやり過ごすことはできません。どのように納得すればいいのでしょうか?

④ 空路帯の周辺にマンションや一戸建てのオーナーからはすでに賃貸入居者から賃貸料減額要求や引越し話が出ていて頭を抱えていると話しています。不動産を所有する住民は生活被害とともに不動産価値の低下の現実が待ち受けています。東京都の街並みの価値が下がることであり、目的として言われる経済効果に逆行しています。

(ウ) 墜落事故の問題

住民が抱いている不安や疑問:

① 離着陸の際の航空事故はもっとも確率が高く日常的に国内外のニュースに出くわしている。記憶に新しいこところでは超高層マンションが林立するマンハッタンのハドソン川に着水した奇跡の航空機事故です。あまりに運航環境が近似した地域での事故であり避難場所がない港区周辺域で同様な故障が発生した時の大惨事に身震いするのはわたしたち港区民の勝手な思い込みでしょうか?そもそも飛ばしてはいけない住宅密集地の空路を国交省が選択しているので事故が発生すればそれは人災であり国と東京都の責任が問われます。

② 何よりも大いに予測される客観的な危険があり、それを回避しようとする私たち港区の住民は身勝手な言い分なのでしょうか?危険に巻き込まれる可能性が高い住宅地域は非常に広く、対象となるであろう被害者数も甚大と想像されますが、これは杞憂で済まされることでしょうか?

③ 国交省はそのような現実的に発生するであろう事故の存在を否定するあまり、最悪な被害状況の説明やその対策を検討・立案しようとはしません。このような現実逃避した説明を住民が聞いても不信が募るばかりで実効性ある対策を立てることを願っているのです。住民が置かれている状況はそんなにノー天気なことなのでしょうか?どちらがおかしいのか?どうにか対応願いたいです。

④ 国はなぜ航空事故災害対策計画の策定を事前に検討したうえで現実的な空路設定であるのかどうか検証を行わないのでしょうか?やらない理由が住民には全く理解できません。どうしてなのでしょうか?そのこともまた住民の不安を煽ります。

⑤ 日本も残念ながらテロの脅威から逃れることができない時代を迎えていると実感します。日本の中枢機能を担う東京上空に不特定多数の航空機の進入路を設ける計画は、日本の安全保障上の配慮がなされていない証左であり、重大な欠陥です。都庁、皇居、国会議事堂、霞が関官庁街、最高裁判所、東京駅など日本の中心であり象徴的な場所は可能な限り「安全」を確保されなければなりません。新たな不安要素を付加するような計画は撤回すべきではないでしょうか?

(エ) 年間を通して恒常的定期空路となる拡大運用の危険性

住民が抱いている不安や疑問:

① 市街地空路が既成事実化してしまうと緩和に次ぐ緩和措置が一方的に採られ住民の負担が増大するのではないかと恐怖しています。どれだけ理不尽な犠牲を特定の地域住民に負わせれば気が済むのでしょうか?

② 二路線の空路帯になると絵描きされていますが、気象状況や運行状況あるいは不測の事態により、約束事は拡大解釈され見えない複数の市街地空路が存在することになると危惧しています。歯止めを掛け、縮小の道筋をつけてもらわないと困ります。

③ 経済の発展のためにと言う場合、国民の何人も踏みつけてはならないという大前提があることを銘記し、立案して欲しいです。本件に関しては唯一の解決策ではなく、いくつも代替策があることを私たちは知っています。国交省はそのようなことについても一向に納得いく説明をしてくれません。形ばかりの説明会を開催するのでなく住民への説明責任をきちんと果たす対話を通して対応してくれないと理解と納得がいきません。

④ オリンピック期間中の数週間のピーク需要に対応することと定常的な航空需要に対応する空港利用の方法は地方空港や成田空港とのコンビネーションでいくらでも回避できます。そのような検討を行いもっと議論すべきです。日本全国の経済的底上げに資する包括的な検討が今こそ求められています。住民も首都圏の鳥瞰的な将来像を求めています。

⑤ 異常な空路設定が縮小・解消される短中期的抜本対策をセットで国民的な議論がなぜ出来ないのでしょうか?一省庁で決定できる事案であると解釈しているところに問題があり、これは国家規模の問題なのです。国が正面から地域住民と向き合い解決を図るべきです。

(オ) 空中での接触事故が懸念される六本木米軍ヘリコプター基地の撤去と米軍横田基地空域の扱い

住民が抱いている不安や疑問:

① 多数のヘリコプターが六本木基地を往来するのを目撃し都度騒音に悩まされ危険を身に感じてきました。一日も早く撤去するように港区議会は国に長らく要求をしていますが管制塔が異なる空路の近接や錯綜は危険この上ないことだと素人の住民でも危惧します。

② ヘリコプター単独の墜落事故でなく航空機を巻き込む危険性を容易に想像ができます。具体的な危険性の除去を一つ一つ行っていくことが鉄則の検討方法と思います。問題の存在を認めないという立場で説明する国交省の説得を受けるたびにかえって不信感が増幅します。そもそも住民が理解できるように説明をするつもりがあるとはとても感じられませんがどうしたら改善されるのでしょうか?

③ すでに飽和している羽田空域の管制オペレーションが更なる増便とルートの増加と複雑化および米軍管制空域の六本木および横田基地と錯綜する航空機運航の制御を行うことを考えると素人のわたしたちは大いなる不安を感じています。しかるべき現状と将来の管制能力の比較検討結果を提示してもらい、誰にでも分かり易く説明願いたいのです。とくに緊急時対策や不測の事態の回避方法や成田ほか地方空港への連携についても説明願いたいです。

④ 米軍が管理する膨大な横田基地の返還で羽田空港の利用拡大および日本の民間航空の安全強化および経済的・合理的な運用ができるように中期的な交渉戦略を港区議会でも国に働きかけ検討すべきです。危険に晒される住民を誰が代弁し、守ってくれるのでしょうか?